色も色々、黒も色々

サムネイルの画像はponchが買ったアクリルガッシュの黒である。
一番大きいチューブがアムステルダムのランプブラック。一番小さいチューブがターナーのジェットブラック。最後がダイソーのアクリルガッシュの黒である。色にも色々あるように黒にも色々ある。
最初にターナーのジェットブラックで色を塗ってから、残りをダイソーの黒で塗ったら全然色合いがちがうため、ムラになってしまった。ダイソーの黒は真っ黒ではなかったのである。

白黒原稿ならまだしも、今描いているのはフルカラーの絵画である。結局アムステルダムのランプブラックで、改めて全部塗りつぶす羽目になった。
実は黒はカラーイラストでは最も扱いの難しい色である。黒を入れるとどうしても絵から浮き上がってしまうのである。まるで発達障害者のようである。実際に絵の学校では黒を極力使わないように教えてるくらいである。
かように黒にも色々な色があるのである。実は真っ黒な絵具というものは存在しない。白にもチタンホワイトとかジンクホワイトとかアイボリーホワイトとか色々な白がある。真っ白な絵具というものも存在しない。
あと同じ色でも、背景の色が変わると、ちがう色に見えてしまうことがある。下図を見てもらいたい。

左右の手の長さがちがうのはponchの絵が下手くそというのもあるが、問題は左右のプロテクターは両方とも同じ色なのに、左右がちがう色に見えるということである。
本来の色は両方ともダークグレーなのに、左腕のプロテクターの色がブルーグレーになってしまっているのである。左側の背景に真っ黒な色を塗ったら、見た目の色味が変わってしまったのである。
だまし絵でも何でもない自分の絵で、色の錯視が起こってしまったのである。(@ ̄□ ̄@;)ガーンショック!!
かように色の扱いも難しいものだが、色の扱いも人の扱いも根本的には同じではないかと思うのである。
真っ黒な絵具や真っ白な絵具が存在しないのと同じように、真っ黒な人間も真っ白な人間も存在しない。この世には黒に近いグレーな人間や、白に近いグレーな人間はいても、真っ黒な人間や、真っ白な人間はいない。
同じ色でも背景によって色が変わって見えてしまうことがあるように、人間も周囲の環境によって評価や人格が変わって見えてしまうことがあるのではないかと思う。
自分には色の扱いも人の扱いも難しい。
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